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岡谷酸素見学の模様

サスティナビリティ・リーダーシップ・プログラム2025 番外編

サスティナビリティ・リーダーシップ・プログラム2025 番外編~ つながりから生まれた“大人の社会科見学” 岡谷酸素株式会社 企業見学レポート 〜

港区を起点にいろんなところで働く・暮らす、楽しい時間を創りたい人たちによるコミュニティ「Creative Guild」。

パートナーでもある一般社団法人長野県経営者協会が主催し、CreativeGuildとしては企画運営に協力する形でおこなれた「サスティナビリティ・リーダーシップ・プログラム」。その最終回で、受講者同士の何気ない会話の中から「このつながりをもう少し続けたい」という声が上がりました。
「企業訪問という形なら実現できそうだ」と自然な流れで企画が動き出しました。学びを一過性で終わらせたくない、という意思がそのまま形になった取り組みです。

2021年度から発刊している「持続可能な経営に関する実態調査報告書(長野SXレポート)」にて提言した”持続可能な経営”に向けたアクションのひとつである持続可能な経営人財育成をテーマに3ヶ月にわたるプログラムの番外編。”大人の社会科見学”の様子をお届けします。

訪問先は、岡谷酸素株式会社。この会社の歴史を紐解くと、非常に興味深いエピソードに突き当たります。もともとは建設会社の一部門としてスタートしたのですが、当時は酸素ガスが非常に高価で、輸送にも時間がかかっていました。「それなら自分たちで作ってしまおう!」そんな情熱から、長野県で初めての酸素製造が始まったそうです。
今回訪問させていただいたのは松本営業所。ガスの充填作業場や、整然と並ぶ大量のボンベなど、普段はなかなか目にすることのない現場を間近で見学しました。参加者からは、「知らなかった」「初めて見た」といった声が自然と上がり、社会インフラを支える仕事の重みを、実感として受け取る時間となりました。

見学にあわせて行われた座学では、ガスの基礎知識や社会との関わりについて学び、現場の風景と知識が少しずつ結びついていきます。後半には、液体窒素を使った実験も実施されました。でんじろう先生の実験を思わせる演出に場が和み、凍らせたバナナで釘を打つ実演では、かつてテレビCMで見た光景を思い出しながら、驚きと笑顔が広がりました。楽しさの中に確かな学びがある時間でした。

今回の見学は少人数での開催だったこともあり、当日は終始、和やかで落ち着いた雰囲気に包まれていました。肩書きや立場を意識することなく、同じプログラムを体験した仲間として、同じものを見て、同じ驚きを共有する──。その積み重ねが、研修期間中に育まれた関係性を、より自然な形で深めていたように感じられます。
今回の「番外編」を通じて改めて見えてきたのは、越境学習の価値が「何を学ぶか」だけでなく、「誰と、どんな文脈で体験するか」によっても大きく左右されるということです。研修が終わった後も関係性が続いているからこそ、学びは一度きりで終わらず、次の行動や新たな発想へとつながっていきます。
思った以上に自然で、無理のない形で実現した今回の取り組みは、プログラムの価値が研修期間を越えて広がっていることを示す、象徴的な機会となりました。今後は、他の受講生企業での見学や、年度を越えたアルムナイ的な集まりなど、学びが続いていく場を少しずつ育てていくことも視野に入れています。
研修の「その先」にある体験とつながりを大切にしながら、越境学習の可能性を着実に広げていく──。そんな展望を感じさせる一日となりました。

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