1. HOME
  2. ブログ
  3. report
  4. サスティナビリティ・リーダーシップ・プログラム2025 第8回レポート

サスティナビリティ・リーダーシップ・プログラム2025 第8回レポート

~ 持続可能な経営をデザインする 〜顧客・数字・未来のつながり 〜




港区を起点にいろんなところで働く・暮らす、楽しい時間を創りたい人たちによるコミュニティCreative Guild。パートナーでもある一般社団法人 長野県経営者協会が主催となり、CreativeGuildとしては企画運営に協力する形で「サスティナビリティ・リーダーシップ・プログラム」を開催しました。2021年度から発刊している「持続可能な経営に関する実態調査報告書(長野SXレポート)」にて提言した”持続可能な経営”に向けたアクションのひとつである持続可能な経営人財育成をテーマに、3ヶ月にわたるプログラムです。このレポートでは、参加者たちがどんな気づきを得て、どんな実践のヒントを持ち帰ったのかをお届けします。

最終回のテーマ:「財務」と「マーケティング」

2025年10月7日、第8回セッション。
7月にスタートした本プログラムも、いよいよ最終回を迎えました。
これまで「変容」「ダイバーシティ」「ESG」「チームビルディング」「リーダーシップ」「BCP」「キャリアデザイン」など、さまざまな切り口から“持続可能な経営”を探求してきましたが、最後のテーマは「財務・マーケティング」です。

講師は、一般社団法人ローカルカラーの木内孝信さん。
「顧客をどう理解し、数字でどう未来を描くか」という、経営の根幹に迫る1日となりました。

顧客を見つめ直す:「共感としてのマーケティング」

午前のセッションでは、マーケティングの基本概念をもとに、「顧客」の理解を深めていきました。

「顧客は、自分の本当のニーズをわかっていない」

木内さんのこの一言に、参加者の多くが大きくうなずきます。
具体的な事例を通して、潜在ニーズをどう発見し、どう顕在化させるかを学びながら、マーケティングが単なる販売手法ではなく「共感の技術」であることを実感していきました。

「お客様の“困りごと”を聞き出すのではなく、その“裏側にある想い”を読み取ることが大切」

マーケティングは“相手を理解し、動機づける力”であり、マネジメントやコミュニケーションにも通じる本質的な学びとなりました。

数字で未来を描く:財務思考で経営を捉える

午後は一転して、財務会計のセッションへ。
財務諸表の読み方や財務分析の基本を押さえつつ、サンプル企業を題材に「持続可能な経営に必要な利益とは何か?」を掘り下げました。

「お金の流れを数字として理解することは、経営の健全性を測るだけでなく、“未来を創る手段”でもある」

後半では、参加者が経営陣になりきってシミュレーションゲームを実施。
事業戦略を立て、投資判断を行い、利益構造を検討する“仮想経営体験”に、会場は次第に白熱していきました。

数字を通して意思決定を行うことで、「経営の感覚」と「数字の意味」が直感的に結びついた貴重な機会となりました。

参加者の声と学びの深まり

全8回をともにした参加者たちも、最終回にはすっかり打ち解けた様子。
セッション中も笑顔が多く、和やかながらも学びに満ちた空気が流れていました。

  • 「普段あまり触れない財務の視点を、実践を通して理解できた」
  • 「マーケティングと財務の関係が“点”から“線”になった」
  • 「数字を使って未来を描くという発想が新鮮だった」

といった声が聞かれ、難しいテーマでありながらも、参加者それぞれが“自社の経営を自分ごととして考える”きっかけを得たことが印象的でした。

セッション後の懇親会では、3ヶ月にわたる学びと関係性の積み重ねが感じられる、温かな時間となりました。

学びのハイライトと組織への示唆

■ 個人の視点から

  • 顧客理解と数字の両面から、経営をデザインする視点を獲得
  • 潜在ニーズを読み解く力と、数字で未来を描く力の両立が求められると実感
  • 「共感」と「分析」のバランスが、リーダーとしての意思決定に不可欠であると理解

■ 組織への示唆

  • 持続可能な経営の基盤は「顧客理解 × 財務健全性」
  • 現場の感覚と経営数値をつなぐ“対話の場”が、変容を生み出す起点に
  • リーダー自身が数字を読み、意味を語れることが、チームを動かす力となる

すべての学びが「経営理解」へとつながる

「マインドセット」から始まり、「チームビルディング」「キャリアデザイン」などを経て、最後に「経営を数字で語る」視点へと至った今回のプログラム。

自己理解 → 他者理解 → 組織理解 → 経営理解へと学びが段階的に深まり、
一人ひとりが“持続可能な経営”を自分の言葉で語れるようになってきました。

善光寺での「変容」から始まったこの旅路は、AI・気候変動・社会変化といった激動の時代において、「人と組織のしなやかな変化を支えるリーダー」を育む機会となりました。

感謝と、これからの共創に向けて

本プログラムを主催いただいた長野県経営者協会、
企画・運営を担ってくださったCreative Guildの皆さま、
各回で登壇いただいた講師の方々、
そして何より、3ヶ月間を共に過ごしてくださった受講生の皆さまに、心より感謝申し上げます。

2026年度には、今年度の学びを土台にした新たなプログラムを企画中です。
地域企業の未来を共に描き、変化を起こす「リーダーの共創の場」として、
より一層の広がりと深まりを目指してまいります。

変化を恐れず、変化をつくる——その一歩を、これからも共に。


Creative Guild:https://creativeguild.jp/

一般社団法人長野県経営者協会:https://www.nea.or.jp/

長野SXレポート:https://www.nea.or.jp/1644.html

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


関連記事