
Guild名鑑 No.129 地域社会にポジティブな新陳代謝を。中央大学 助教 岡本 千草さんが築く“ひと”と“データ”の循環
港区を起点にいろんなところで働く・暮らす、楽しい時間を創りたい人たちによるコミュニティCreative Guild。このギルド名鑑ではそんなCreative Guildでつながったユニークな方々をご紹介しています。今回ご紹介するのは、中央大学 経済学部 助教で都市経済学などの研究に取り組む岡本 千草さんです。地域の社会システムをより良いものにするために、どのような新陳代謝をポジティブに起こしていくか、そのたための“ひと”と“データ”の循環をいかに築いていくかを探究し続けています。
【Guild名鑑ファイルNo.128】 岡本 千草/中央大学 経済学部 助教 |
岡本さんは、東京大学大学院で博士号を取得後、同大学での特任研究員などを経て、現在は中央大学で教鞭をとっています。高速鉄道の建設が都市圏の地価に与える影響や、オートメーション化がアメリカの州間移住に及ぼす効果など、データをもとに各地域の社会経済の動きを分析。さらに、イノベーション活動を促す地域特性についても研究を進めています。現在も持続可能な未来のために、地域社会システムそのものの新陳代謝を高めるための探求を続けています。
そんな岡本さんが大事にしていることは、一言でいえば“平穏”。それは争いがなく平和に過ごせ、不測の災害に対しても対応できる地域社会で、日々それぞれが前向きに、ときに遊び心をもって未来へ進んでいける社会の在り方です。そのために社会の透明性を高めていくことは大きなテーマ。なぜなら透明性を高めることで解決すべき問題も、共有すべき価値もより明確になり、よりよい未来へと後押しできるからです。そしてこの透明性を高めていくために、“ひと”と“データ”の循環は非常に重要な要素。だからこそ岡本さんは“データ”を扱うだけでなく、“ひと”との関わりも大事にしているのです。
人口減少・労働力減少や少子高齢化、地域経済の衰退など、日本社会は多くの難しい問題が複雑に絡み合って存在しています。もちろんこうした問題の解決の必要性は声高に唱えられていますが、現実的には“分からない”ことが多く、結果として問題を次世代に先送りしていることも少なくありません。それは無意識に未来への挑戦を諦めさせ、現状への依存を高め、社会システム全体の停滞感を創ることにつながってしまいます。
だからこそ岡本さんが取り組む社会システムの新陳代謝が必要なのです。動ける“ひと”同士がつながり、“データ”で冷静に現状を捉えながら、想いをもって未来に進む。さらには次の世代の“ひと”を創り、つないでいく。それはとても地道な取り組みではありますが、着実に可能性の扉を開いてくれます。Creative GuildでAIとファシリテーションのノウハウをお伝えしているのもこれが理由。“楽しい”から始まるみらいづくりに、“ひと”と“データ”の循環は欠かせないのです!だからこそCreative Guildの場でも、岡本さんの築いていく社会システムの新陳代謝に少しでも貢献していかねばなりませんね。
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