Guild名鑑 No.91 ひとと未来をつなぐ人力車!田中 宏典さんがつくる善き地域の循環
港区を起点にいろんなところで働く・暮らす、楽しい時間を創りたい人たちによるコミュニティCreative Guild。このギルド名鑑ではそんなCreative Guildでつながったユニークな方々をご紹介しています。今回ご紹介するのは、港区と福島県の二つの地域で、善き地域社会の循環づくりに取り組む田中 宏典さんです。多様な経験を踏まえ、人力車というツールで人と地域をつなぐことでその実現に向けて走り続けています。
【Guild名鑑ファイルNo.91】 田中 宏典/人力車 俥夫 |
三重県出身の田中さんの経歴はまさに異色です。大阪大学を卒業後、料理の道に進み、京都や大阪で日本酒とのマリアージュを追求。一方でIT関連などの仕事も経験。その過程で日本文化を伝えること、そのために対話の場を持つことに強い関心を持つようになります。結果、対話を通じて文化を伝える有効手段として、“人力車”の体験的価値にたどり着きました。現在は東京・港区で「みなと人力車 田中屋」を開業し、福島にもその活動の幅を広げ、より良い地域づくりに取り組んでいます。
そんな田中さんが大切にしているのは、体験を共有すること。それはまさに「同じ釜の飯を食う」感覚を持てる仲間を創っていくプロセスでもあります。一人ひとりの価値観が違うのは当たり前ですが、その違いを受け止め、尊重し合ったうえで、それぞれが自分らしくどうあるべきかを考え、行動に移していくことが重要だと考えています。そして、必要な時には助け合い、生まれた価値を共有し、次の世代にも継承する。そんな善き価値の循環を時間や空間を超えていかに共有していくかが、ご自身の重要なテーマとなっています。
現代社会では、デジタル化によって情報にアクセスしやすくなった一方で、情報が溢れすぎているとも言えます。その結果、周囲の価値観に流され、自分自身と丁寧に向き合うことや、一人ひとりを深く理解することが難しくなっているかもしれません。たとえ多くの可能性があっても、それを活かしきれず、解決策が目の前にあっても動かせないという矛盾を抱えることにもつながります。
つまり、私たちは改めて“ひと”として、自分自身と周囲とのつながりを取り戻すことが必要です。そのための有効な手段が体験の共有であり、その入口となるのが対話です。それは決して難しいことではなく、例えば食事や移動、余暇など、日常の中にその機会はたくさんあります。重要なのは、それが“楽しい”と感じられるものであること。田中さんはすでに料理や人力車という手段を通じて、その実践にと陸でいます。“楽しい”から始まる未来づくりのコミュニティであるCreative Guildも想いは同じ。であれば田中さんとも一緒に、”楽しい”価値を体験的に共有することに取り組まない手はありません。まずは人力車の魅力、ぜひ体験しに行かなければ、ですね!
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